PhilSysとは
日本のマイナンバーカードにあたるフィリピン版の個人識別カードの登録が始まろうとしているらしい。名前は「Philippine Identification System(PhilSys)」と言いフィリピン統計局が手続きを主導しているそう。
このブログでも2年前くらいに書いたような気がするが、要するに全フィリピン国民に個別の識別番号を付与し、その情報が書かれたカードを配布するというもの。
2018年に法案が可決されて実施することが決定しているものである。
対象はフィリピンに住むフィリピン人、海外に住むフィリピン人、フィリピンに居住している外国人ということになる。
取得費用はゼロ。有効期限に関してはフィリピン人にはなく、居住外国人は1年間になっている。
偽ID大国フィリピン
フィリピンは偽物が横行する国の一つで身近なところで言うとルイヴィトンのバックとかナイキのシューズ等の偽ブランド品がその辺で堂々と激安で売られている。
日本人が大好きなロレックスなんかもそれなりに質のいい?偽物がそれなりの高い?価格で首都圏なんかではバンバン売られているそう。
最近だと国内を移動する偽のコロナ陰性証明書なんかも話題になっているが、何でもすぐ偽物を作って販売するお国柄。
偽の土地の権利書なんかはエース級の活躍でいつもどこかで誰かがモメている。
なのできっとこのなんちゃらシステムのカードもすぐに偽物が作られるのじゃないかと思う。実際2枚持っていると悪フィリピン人にとっていろいろと便利なはず
ちなみにフィリピンではフィクサーと呼ばれる各種の面倒な手続きをお金を払えば代理でやってくれる人がいる。
運転免許証センター(フィリピンではLTO)のオフィス近辺なんかに行くと話かけなくても向こうから営業してくるので有名だ。
私はそんなフィクサーが持ってくる免許証が本物とは限らないと思っているので面倒でも全部自分でやってきたが、フィリピンの意味不明な手続きをスキップしたい外国人やフィリピン人にもある程度需要があるようだ
今回のフィリピン版マイナンバーカードも使い方によっては便利。
名前を2つ持って2枚のマイナンバーカードを駆使すれば悪フィリピン人にとっては活動範囲が広がるだろう。
なんでやるの?
このマイナンバーカードもいいことはある。実際に公的なIDを持っていないフィリピン人も多く、それらの人にとっては無料で公的な身分証カードが貰えるのはいいことだと思う。
これで身分証を持ってきてと言われてペラペラの出生届の紙を持っていく必要がなくなるのだ。
このカードの大義名分は全国民にすべての行政サービスが行き届くようようにすることと、各種手続きを識別番号で一元化し簡素化するというものらしいが、特に後者が実現できるかは謎…というか疑問…
行政の横のつながりはフィリピンの街中の電線みたいにめちゃくちゃだし、どうせ使えないシステムだけを気合入れて構築して後は放置になるのが目に見えている…
この識別番号のせいであっちこっちで意味不明な不一致が出てこれ以上面倒が増えるのだけは勘弁してほしい限り。
身分証だらけ
私はフィリピンに住んで働く独身外国人なので普通のフィリピン人より身分証がたくさん。公的な身分証を出せと言われたらポンポン出せるくらい持っている。
一つ一つの身分証を手に入れる為に膨大な手間と時間を費やしてきたので思い出は多いが、同時にもうIDアレルギーなのでこれ以上必要ないというのが本音。
しかも今回のカードに関しては外国人は有効期限が1年間…
1年に1回更新しないといけないIDなんて身分証格付けでは最低レベルの使い勝手の悪さ…涙
どう考えてもいいイメージが湧かないけど、もうやることは決定しているので予想をいい意味で裏切ってちゃんとシステム化されたものになりますように…
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