前回(【夜の昔話】待機するKTV嬢に貸した飛行機代 )の続き
顔見知りのKTV嬢Aに貸した2,000ペソ(4,200円)
Aの携帯の番号は知っているが本名もFBのアカウントさえも知らない
もうマニラに帰省したのだろうか…
ふとそんなことを思っているとAからテキストメッセージが来た
こんな予感めいたことが時々あるのはどうしてなのか、誰か頭のいい学者さんに解明して欲しい
そんなことを思いながらメッセージを開く
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帰りのチケットの日付を間違えて買っちゃって買い直さないと行けないからあと2,500ペソだけ貸して!絶対返すから!
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……。。何を言っているのか分からないが、貸した2,000ペソが返ってくる可能性が低くなったことだけは分かる…
それにしてもこのタイミングでさりげなく謎の500ペソアップ…汗
返信しようか迷ったがメッセージを返すことにした
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グッジョブ!またどこかで会おうね!バイバイ!
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その後Aからは尋常じゃない数のメッセージが来たが全部無視
ウソかホントか知らないがそんな茶番なにまで付き合うほどの義理も関係もない
そしてすっかりAのことなんか忘れた1ヶ月後。
付き添いでこの前と同じKTVに行くとそこでAを発見
向こうも気が付いたみたいだがこっちを睨んでいる…
どうやら善意で貸した2,000ペソの件は貸さなかった2,500ペソの恨みで見事に上書きされたみたいだ
このフィリピン人あるあるな思考は未だによく分からない…
とにかくこんな狭い店内で嫌われてもどうせいつかすれ違うので声をかける
私「泳いで帰ってきたんだ?」
A「は?そんなわけないじゃん!」
私「2,500ペソどうしたの?」
A「あんたが貸してくれないから親戚に借りた!」
この前まではSirと呼ばれていたのに今はあんた呼ばわり…汗
というか借してくれる親戚がいるなら最初からそうして欲しかったがどうやらこの女は私のことを”保証人も審査もなし!最短30秒カードローン!プロミス!”かなんかだと勘違いしている可能性があるので無理だろう
A「そーゆーことっ!じゃあねっ!」
私「じゃ、じゃあね!? い、いやいや!2,000ペソ!おれのトゥーサウザンドペソ!」
危うく勢いで2,000ペソの件をうやむやにされそうだったが、とにかく今は返すお金がないとのこと。
無いと言われれば仕方ない…
もし私が北九州出身のチンピラ風取り立て屋なら「テメェそれなら身体で払わんかい!」となってもおかしくないが、そんな弱味につけ込むようなゲスなことまでは出来ないので大人しく引き下がる。
そしてこの日から時は流れて約2年。Aとは時々そのお店で顔を会わせてくだけた会話するような関係に戻ったが結局2,000ペソを返してくれることはなかった…
そしてコロナパンデミック
Aのいた店は閉店
しばらくして人づてにAはマニラに帰ったと聞いた。
Aの携帯の番号はまだスマホの中にある
しかしきっと何かと大変だろう…
そう思い電話をかけることはなかった
私の中であの2,000ペソが本当にAの片道航空券になったのである
Aのことも今となっては懐かしい話
もしこのコロナパンデミックがまるで悪い夢でも見ていたかのようにキレイさっぱり消え去り、もしまたAからこの島に戻ってくるから2,500ペソ貸して!と言われたらどうするか…
フフ…
もしそんな日が来るなら今度は貸してあげてもいいかもしれない
今となってはくだらないけど懐かしい話
おわり
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ちなみに2,000ペソと言えばこんな話も