3月17日の夕方の出来事。ここフィリピンのパラワン州の本島から遠く離れた離島近くの海の上で一人の赤ちゃんが産声を上げた。
産んだのはローズさん39歳。住んでいる島で産気づいた後に、島から一番近い20km先の病院がある別の離島へボートで移動中に間に合わずにそのまま出産したらしい
乗ったことのある人なら分かると思うがこの類のボートは遅い。プレジャーボートがあれば間に合ったかもしれないがそんな洒落たものがあるような島ではないのでこれが最速の移動方法
ということで岸まであと15分という海上で間に合わずに同乗した救急隊員の手を借りて出産!
ちなみに場所はココ。真ん中のルビッド島がローズさんの住む小さな島でその南東にあるこれまた小さな島が病院のある島
最近は水中出産と言って温水に浸かりながら出産をすることでリラックス効果と共に痛みの軽減にもなるという方法があるらしいが、ローズさんの場合は似ているようで真逆の環境…
水はあるが冷たい海水、ボートは固いし水しぶきもダイレクトに当たってくる。ちょっと大きな波にあたって船が傾いたらそのままスールー海にダイブしてしまうのでリラックスどころかサバイバル。
そんな過酷な船旅を20km…。
39歳ということなのでフィリピンでは2,3人、いや下手したら5,6人の子供がいてもおかしくないが、経験豊富な妊婦さんだけが成せる出産劇だ。
生まれた赤ちゃんは今のところ健康で同乗した救急隊員にフィラと名付けてもらったらしい。
男の子か女の子か分からないが男の子なら将来は漁師になって自分が生まれた母なる海で魚を採って生活するかもしれない。
フィリピンでは去年ホームレスの女性がたまたま通りかかったナースの手を借りて路上で出産して話題になったが、こんな海の上でも衝撃の出産劇が起こっているのでもしかしたら他にもたくさんの知られざる出産物語があるのかもしれない。
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