今でもそうなのか分からないが日本の営業マンの中には営業先に一生懸命通って顔を覚えてもらい、少しづつ距離を縮めて商品やサービスではなくその営業マンを買ってもらうという感じで契約をしてもらう人情型契約の成立があったように思う。
だいたい売っているのはどこも似たようなものなので最終的に「売る人」で差が付くことってあるはず。
私も社会人になりたてのフレッシュな頃はいろんな社長や決裁権のある人に若さと勢いを活かしてそんな感じで契約してもらったことがある。
社長「キクチくん、もう分かったから!次は君にお願いするから、ね? でも今はまだ大丈夫だからさ」
私「ありがとうございます!じゃあその時は絶対お願いします!これは私と社長の約束ですよ!じゃあ今日はもう帰りますのでその期限だけ決めてもらえますか?」
社長「ん?期限って?」
私「そうじゃないと来週に社長が買ってくれると思ってまた来てしまいますから!ん~そうですね、じゃあ500日以内ということでいいですか?」
社長「ん~500日ねぇ、まぁ分かったよ」
私「ガサガサ(手帳を取り出して)じゃあ平成○○年の○月○日までですね!ありがとうございます!早ければ早いほど値引きをがんばりますので!500日後だと定価なんで(笑)」
社長「じゃあなるべく早くしないとなぁハハハ(笑)」
私「じゃあ宜しくお願いします!ではまた顔出します!」
という具合で仲良し社長を増やしていき、まぁ言ったからには仕方ない的な感じで優しい社長達に契約してもらった。
はっきり言って会社の規模に対して余程の大きな買い物以外はぶっちゃげ多少高かろうが安かろうが、機能がどうとか、忙しい社長にとってはどうでもいいのである。
この若い子頑張ってるからちょっと応援してあげようという気持ちになってもらえればいいのである。
ただ本当の腕のいい営業マンというのはそんな過程を得て違ったやり方で本当の実力をつけていくと思うが、私の場合は残念ながらそこまでには至らなかったのでその辺はよく分からない。
前置きが長くなってしまったけどこれに似たことがここパラワン島での生活でもあったのでちょっと紹介。
この島で何度か引っ越しをしたことがある私だが、その中で一件だけ「これだという物件があった」
新築で家具付き、綺麗でお洒落、そして相場よりも安く立地もいいという感じ。すでにフェイスブック上では200を超えるたくさんの問合せコメントがあったので出遅れていたが、フィリピン人オーナーにすぐアポをとり、半ば強引に会いにいった。
そして自分がいかにその物件に住みたいかを訴え、フィリピン人に貸すより日本人に貸した方がいいということを生活習慣・文化の違いから説明。
最初はいきなり一人で来た日本人に戸惑い渋っていたオーナーも何度も会いに来る私の意味不明な情熱で結局貸してくれることになった
結局その物件には私の都合で契約書にサインした期間より短い数ヵ月しか住むことはなかったが、上手く付き合っていたので契約違反とか言われずに円満に退去することが出来た。
今もときどきその辺で顔を合わせることがあると会話する程度の仲である。
まぁ日本人ということで最終的に支払いの部分でも安心してもらったということも大きいとは思うが、最初は全然そんな雰囲気ではなく、これはダメだなぁと思ったものの、諦めずにフレッシュ営業時代のようなことをしていたら相手の心が動いてくれたのでよく覚えている。
フィリピン人同士で行われる営業がどんな感じなのか知らないが、一体どんなやり方なのだろうか。
その辺のフィリピン人を見ている限り仕事にそんな情熱を持っているとも思わないし、車のディーラーに行った時なんかは「これじゃ売れる物も売れないだろう」と感じたこともある。
それにだいたい営業されても数撃ちゃあたる的な感じのものしか経験したことがない。
でもきっと必ずトップセールスマンといういうのが存在するだろうから、一度そんな人からなら営業を掛けられてみたいものだ。
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