2.8万人の兵士予備軍!?
フィリピンと中国は南シナ海で領海問題を抱えているのはフィリピンでは有名な話。実際に軍事問題に発展する程のものなのかは専門家じゃないと分からないが、ここ最近問題視されているのはフィリピンに住む多くの若い中国人達。
彼らは中国との万が一の有事の際に中国側の兵士となりえるのではないかと言われているのである。
危惧されているのは彼ら多くの若い中国人がフィリピンに簡単に出入りでき、長期滞在も可能な状態になっている状態。
ではなぜそんな立場が可能なのか。それはフィリピンにあるSRRVという特別退職者ビザと呼ばれるビザが関係している。
これはフィリピン観光局の傘下にある退職庁が取り扱っているもので、35歳以上の外国人を対象に一定の条件をクリアすれば取得できて更新料を払い続ければ事実上永住も出来るビザ。
条件を簡単に説明すると、フィリピンに保証金という形で定められた金額の定期預金、本国とフィリピン国内で犯罪履歴がない、また伝染病の有無を調べる健康診断にパス、精神疾患がないetc。定期預金の金額は2万米ドルもしくは5万ドルの2種類のプランが一般的。
このビザを取得すると入出国に関しても特権がついており、別途労働許可を取得すれば就労も可能で他にも学校にも通えるなど様々なメリットがついている。
ただ今フィリピンで問題になっているのはこのビザを保持する中国人が突出して多いという点で、さらにそのほとんどが35歳であるという点。(このビザの全取得者数は約7万人。その内の40%の約2.8万人が中国人)
このビザによって若い中国人達がほぼ制限なくフィリピンに出入りでき、長期滞在もできる実態をフィリピンは安全保障上の問題と考え始めたということ。
つまり万が一中国との間に紛争が起こった際にこの2万8千人が既にフィリピン国内にいる敵兵士へと変わる可能性があるという問題。
入国管理局職員の腐敗
SRRVビザを持った彼らとは別に2017年以降にフィリピンに入国した中国人は400万人とも言われており、もちろん旅行者や適切なビザや許可をとった人達も含まれているが、その中には不法滞在しフィリピンのオフショアゲーム事業(外国人向けオンラインギャンブル)で不法労働する中国人が数多くいることも度々問題視しれている。
実際に年に数回は大規模な摘発があり、一度に数百人が逮捕されて強制送還されるニュースを見かける
ではなぜそんなことが出来るのか。それを可能にする一つは入管職員の汚職です。
中国人への入国の便宜を図る代わりに一人当たりに10,000ペソ、日本円で約2万円の賄賂を受け取っているという疑惑。
実際に直近のニュースでは入管職員の月給が日本円にして10万円にも満たないのにも関わらず総資産が数千万円あったり、毎月海外旅行に行ったり、高級車を乗り回しているという報道までされる始末
もちろん入管職員全員が関わっているということではないが、とある議員が指摘するところによると2017年以降で日本円で約800億円以上の不正な金銭のやり取りがあったとされ、彼ら役人達のポケットマネーへと消えたと発言している
今後
SRRVを扱っている退職庁は35歳という年齢の変更、またビザ取得要件を厳格にするように管轄する観光省から指示が出された。
これは中国人だけの問題ではなくこのビザを取得している他の外国人、また取得を予定していた外国人に大きな影響を与える可能性もある。
私は別に中国人に対して特別な感情は持っていないが、フィリピンで不法行為をする中国人には正直迷惑。
ここフィリピンでは当たり前だがフィリピン人以外は同じ外国人扱い。ましてや日本と中国はアジアの隣国で、私達がアフリカ諸国のそれぞれの詳細な違いが分からないように、フィリピン人にとって中国も日本もざっくり言うと似たような国。また顔も同じように見られる。
それでもいフィリピンで生活していると先人たちのおかげで日本人というだけである程度信頼されていると実感する場面はあるが、法的な規制となると中国人のみを対象にすることは人権や差別問題になるので影響は全ての外国人となってしまう。
そうすると真面目な外国人にも手続き上の手間や様々な影響が出てきてしまう。
さらに大きな問題は役人の汚職。当たり前のように平気で賄賂を要求することもあるのでここが問題の根源。
役人の汚職、これが公然の秘密で済まされている限りは、新しい法律や規制を強化してもいずれは今までと同じように形骸化。そして上手く裏をすり抜けられる連中だけが残り、多くの普通の外国人は規制強化により追い出されるか、嫌気がさして離れて行くかのどちらか。
フィリピンに住む外国人としては他人事ではない問題、今後の成り行きに注目。
【追記】
結局SRRVビザは新規受付と発給が無期限に一時停止となりました。
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