今回はフィリピンのパラワン島でオムライスを路上販売していた話の第三話。
【第一話】オムライスがフィリピン人にウケている?そんなニュースを見て思い付きでここフィリピンのパラワン島のその辺の路上でオムライスの屋台販売を始めた私。試食会で出会った見知らぬおばさん1号を伴って島一番のコールセンターの前に屋台をドンと構えた。続きを読む…
【第二話】すったもんだありながらも城を手に入れたオムライス団。しかし勝手に息子や親戚の赤ちゃんを連れてくる1号。そして3日目には見知らぬおばさんが屋台に登場。続きを読む…
見知らぬおばちゃんが自分の屋台でオムライスを勧めてくる…
一体誰なんだこのおばちゃんは?
そもそも1号はどこだ?
謎が多すぎるのでとにかくまずは目の前で雑にオムライスを勧めてくるこのおばちゃんに話を聞いてみる。
オムライスという単語以外は全部タガログ語で話してくるので半分以上何を言っているか分からなかったがどうやら1号は厳しい私の要求と過酷な労働環境についていけないとのことで辞めたらしい…
厳しい要求…過酷な労働環境…?
ただ屋台に首も座っていない親戚の赤ちゃんとオムライスを食べては走り回る息子を連れてこないでと頼んだだけだし、労働もクソも1号が勝手に食べたオムライスの数は売ったオムライスの数より多い…
一体どんな理屈なのか理解出来ないがとにかく1号はもういない…
でもなんだろ…ぜんぜん寂しくない…
ちなみにこの目の前のおばちゃんは1号の同級生らしい。そしてどうやら1号の代わりに働きたいらしい…
一応聞いてみた
私「しゅ…出身はどこ?」
2号「マウンテン…」
どうやら知らない内に私は山物語の確変を引いたみたいだ…
しかも昨晩1号から電話がかかってきて勝手に正式な引継ぎが行われ、今朝長距離バスに乗って山から出てたらしい
こうなったらもう仕方がない。
2号に山に帰ってもらって自分で全部やろう!
それが一番!
ということで2号にその旨を伝える。
しかし頑なに受け入れない2号…どうやら現金を稼ぐために「上京」してきたので手ぶらでは帰りたくないそうだ…
そんなのコッチの知ったこっちゃないが、それでもやはりちょっとは可哀そうにも思えてきた。
2号からすれば1号から引き継ぎのオファーを受けて朝早くから支度してバスに乗ってきている。ここでそのままとんぼ返りしたら往復のバス代を使っただけだ
仕方ない…
もしかしたら1号とは違い2号はちゃんと仕事してくれるかもしれない!
ということで初対面の2号を新たなアシスタントとして採用し新体制がスタート。
さっそくオムライスの作り方を伝授。
見たこともない料理に戸惑いながらも一応何とか完成させる2号。しかし問題は接客。
フィリピンでは5スターホテルの受付クラスがやっとこさ日本のファストフード店レベルなので、ローカル度が濃くなるにつれて接客の質はどんどん低下。
そして2号クラスになると接客という概念がほとんどない、世の中は「売るやつと買うやつ」で上下の関係はない。
なのでお客様は神様なんて言っても聖書にそんなことは書いていないのでカトリックの2号にとっては意味不明
それにもう50代になっている2号に今から短時間で接客うんぬん言っても残念ながらムリだ…
ということでせめて仏頂面だけはやめて笑顔で宜しくとお願いする。あとは客も同じフィリピン人なのでその辺は今まで生きてきた人生経験で何とかなるだろう。
がんばれ2号!というか頑張ってくれ2号!(切実)
その後私が呼び込みをして2号がオムライスを作るというチームプレーでそこそこのオムライスを売る。
ただ問題は私がいなくなった時。日本人が妙な料理を屋台で売っているからフィリピン人が買ってくれるのであって、私がいなければこれは成立しない…
そして私も勝手にオムライスの屋台を始めておきながらそんなに暇じゃない。理想は2号だけでやってもらうこと。
そんなこんなで用意したオムライスを売り切ったところで今日は終了。2号に明日の前半は私は用事で来ないから宜しくと伝えて解散した。
明日の前半…
こっそり来て遠くから様子を観察してみよう。
ちゃんとやってくれるのだろうか…
次回に続く…
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