フィリピン最後の楽園パラワン島 日常編

日本と全然違う!そんなパラワン島での暮らし / 2017年~現在

【路上で】食べ物を売る小学3年生 / パラワン島

 

学校再開!?

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この子の話

未だ不確定なことが多いフィリピンの学校再開。少し前に大統領はコロナワクチンが開発されない限りは学校での対面授業は行わないということだった。

 

ただ予定ではこの辺りは8月後半から大学は毎日ではないが、対面授業が開始され、オンラインクラスと並行して単位を取得するような形になっている。

 

高校生以下は自宅で与えられた課題をこなし、必要であれば先生とビデオチャットをしたり、オンラインクラスももしかしたら行われるという予定。

 

フィリピン全土がそうなのか、公立教育に地域差があるのかは分からないし、また今後コロナの状況次第では変更が発表されるかもしれない。

 

ただここ最近の1,2ヵ月は学校への入学手続きが行われていて、中にはコロナの影響を受けてそのお金が工面出来ず保留となっている家庭の話も聞いている。

 

9歳の路上で働く男の子

そんな中、小学3年生の男の子がオンラインクラスに向けて、おやつになるような食べ物を自分で売り歩き、必要になると思われるスマホを買う為のお金を貯めようとしているという話を聞いた。

 

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プラスチックBOXに食べ物を入れて移動する

 

ここパラワン島では大人でもスマホを持っていない人は少なくない。電話とテキストが出来るいわゆるスモールフォンという1~2,000円の小さな携帯電話を使っている。

 

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タッチパネルじゃなく、アプリもダウンロードできない

 

なので子供が自分のスマホを持っているというのはある程度経済的余裕のある家庭ということになる。

 

オンラインクラスにあたって問題となっているのは、それに使うPC、もしくはタブレット、スマホといったガジェットをみんなが持っている訳ではないこと、またネットに接続する費用を皆が負担できるかどうかということである。

 

世間話の中で聞く一般のフィリピン人の意見としては、実際それらをそろえられない家庭は少なくないということだが、コロナうんぬん以前にそういう経済状態の家庭が多いので当然である。

 

先程の小学3年生のA君。A君は4人家族で、下に小さな弟がいる。お父さんは工事現場で働き、お母さんは市場で働いている。フィリピンだと貧困層とまではいかないが、その日の稼ぎで何とか生計を立てる一般的な家庭である。

 

A君の両親は共稼ぎなので、普段はおばあちゃんのところに行き、面倒を見てもらっている。そして週末だけ両親のところへ戻り、一緒に過ごすそう。

 

将来の夢はエンジニア

将来エンジニアになりたいA君は安いスマホを買う為に、昼すぎから夕方まで一人でいろんな場所を巡り、おやつになるようなお菓子を売り歩く。夜はおばあちゃんが路上でバロットを売るお手伝いをする。

 

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フィリピンでどこでも見かけるバロット

 

1日のA君の稼ぎは150~200円くらいで車が信号待ちの時にアプローチするのがよく買ってくれるパターンらしい。

 

信号待ちの車に子供が寄ってきて、物を売ろうとする、これだけ聞くとストリートチルドレンのように聞こえるが、ここパラワン島ではそういったことは今まで無かったし、私も経験したことが無い。

 

この辺りでは、クリスマス前後の期間だけ、お小遣い稼ぎに子供がお金をちょっとせびってくるなんちゃってストリートチルドレンが毎年ちょっといる程度。

 

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A君の売るおやつ

A君は両親もいるし、家もある。ただ勉強に必要となるスマホを買うだけの余裕がなく、小学生ながら自分で稼ごうとしている。

 

現在、特に子供は不要不急の外出は禁止である。もっというとそもそも子供が働いてはいけないという法律もある。これと今回のケースについて書くことはしないが、A君も今のコロナについては子供ながらに理解はしているらしく、マスクをつけて、ちゃんと人との距離をおいて売っているそう。

 

A君がスマホを買えるだけのお金を貯められるのか、またネット接続の費用、それに実際にどのように学校が再開されるのか分からないが、A君のやる気と行動力いうのは素晴らしいと思う。

 

実際にこういうことをしていいのかということは別にして、単純にA君は勉強してエンジニアになりたいとわずか9歳で思っていて、そのためのお金を自分で工面しよう行動している。

 

エンジニアになるためには大学まで出なければならないし、子供なので気が変わるかもしれないが、志を持った子供のこういう話は何か心に来るものがある。

 

フィリピンでそのくらいの年の子供だと、四六時中お母さんにべったりで甘えっぱなしというイメージを勝手に持っていたし、そういう子供をよく見かけていたので、なおさらA君がたくましく感じる。

 

最近のパラワン島の様子

ロックダウンからもうすぐ約5ヵ月が経過しようとしているフィリピン。A君の件も含め、ここパラワン島でも少しづつだが、確実に様子が変わってきているのを感じる。

 

街に出ると閉店となった店が目立つし、家賃相場も下がってきている、車のローンを工面するためにその車をレンタカーとして貸し出したり、売りに出されているホテルなども増えてきた。それに何となく買い物客も少なくなってきた気もする。

 

これからどうなるのか分からないが、今のところフィリピンは暗いトンネルから脱出しそうにない。

 

 

ここパラワン島で撮った動画です。ぜひ見てみて下さい。

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PUERTO PRINCESA PALAWAN 🇵🇭 : DRIVE with GREAT VIEW

 

ちょっと暗いイメージのバージョン

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FLY OVER PALAWAN 4K

 

 

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