フィリピン最後の楽園パラワン島 日常編

日本と全然違う!そんなパラワン島での暮らし / 2017年~現在

【事故をめぐってカオスな夜】アメリカ人 vs フィリピン人/パラワン島

 

あらすじ

ヴィラサクラに宿泊中の還暦を数十年前に過ぎている何を言っているのか分からないUSおじいちゃん。マニュアル車でドライブに出かけて奇跡的に無事帰ってきた。

 

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事件 

例のUSおじいちゃんが長旅ドライブから奇跡的に無事に無傷で帰ってきたのはよかったのだが、そのレンタカーが夜間、駐車中にトライシクルにぶつけられてしまったのだ

 

車には誰も乗ってなかったし、三輪トライシクルドライバーの若いフィリピン人あんちゃんも無事で幸いケガ人はゼロ

 

車にガッツリ傷がついただけなのだ

 

しかしこの傷の修理をめぐってカオスな戦いが始まる

 

現場とフィリピン人兄ちゃん

現場はヴィラサクラのすぐ近くの道路でこんな感じ

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パラワン島の州都プエルトプリンセサとは言え、一歩路地に入れば街灯がなく、こんな感じに暗くなる・・・

 

しかし路肩に1台駐車しても、車一台くらい余裕で通り抜け出来るこの道を、若いフィリピン人兄ちゃんがトライシクルに乗って激突・・・車に傷とへこみが

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ちなみにこの魚雷フィリピン人あんちゃんのスペックは

 

  • 自称21歳
  • 無免許
  • 上半身裸

 

日本だとこれだけで警察の職務質問を受けそうだが、こんな感じの人々はその辺にわんさかいるのがフィリピン(汗)

 

無免許だって道路交通法違反だが、全然珍しくないので、逆にぶつけて逃げなかっただけ超エライとさえ思ってしまう・・

 

そのあんちゃんの残像

 

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ちなみに走行時のトライシクルは

  • ヘッドライト付かない
  • あんちゃんの叔母さん名義
  • フロントガラスが傷だらけの汚れすぎで常人には先が見えない

 という感じでフィリピン最後の秘境パラワン島スペシャル仕様になっている

 

逃げずにわざわざ報告してきたのはいいのだが、このあんちゃんが全然反省していない

 

事故後のあんちゃん談をまとめると

  • 道路が暗い
  • フロントガラスのせいで前が見えなかった
  • 変なところに駐車してるやつが悪い

というフィリピン人らしさ100満点の回答

 

ごめんなさいを一言も言わずにこんなことが言えるのは彼らの長所でもあり短所

 

夜の9時、いろいろやりたかったのだが、この三輪ミサイルあんちゃんのおかげで、まったく出来なくなってしまった(涙)

 

USおじいちゃん

とにかく例のUSおじいちゃんがレンタカー屋で借りた車なので部屋で医療用の酸素を吸っているおじいちゃんを呼ぶしかない(関わりたくない…)

 

ことの顛末をつげる私・・・

みるみるうちに顔が赤くなり、血圧を急上昇させながら怒るUSおじいちゃん・・

 

訴訟大国アメリカと、警察すら呼ばない適当な国フィリピン

 

暗闇の中で生産性のないバトルがこれから勃発…

そしてそれに強制的に巻き込まれるかわいそうな私(泣)

 

とにかく、持ってる身分証明書が出生届だけという魚雷フィリピンあんちゃんじゃ埒があかないので、トライシクルの名義の叔母さんとやらを呼び、魚雷のあんちゃんを再度暗闇にリリース…

 

名義人だと言うおばさんを待つ間おじいちゃんに水を飲ませて、血管が切れてアッチの世界に行かないように対策

 

このタイミングで旅立たれることだけは避けたい…

 

そんなこんなで待つこと10分

 

近所に住んでいるという叔母さんフィリピン人の登場

 

USおじいちゃん vs ドラミおばさん

いかにもプライドだけは高そうな、足だけ長いドラミちゃん風のおばさん。年は40過ぎくらいだろうか。

 

私のトラブル察知センサーが、このドラミおばさんに反応。見た目で判断するのは良くないが、なんかフィリピン人のブラックな部分が大きなお腹に隠しきれていない感じがしてならない…汗

 

ドラミおばさんは、大人らしく一応USおじいちゃんに詫びをいれるも、喋りながら次第に興奮していく

 

USおじいちゃんも、ドラミおばさんの話などどうでもよく、とにかく修理するカネはあるのかとお金の話

 

ここでポイントはいくつかある

車両保険付きのレンタカーと言えど、そんなのはあってないようなもの。実際にこの程度のケースだと修理費用をドラミおばさんが払うか、USおじいちゃんのどちらかがレンタカー屋に払わなければならない。さらに修理期間中の売上保証も。

 

レンタカー屋は、ここ掘れワンワンとばかりに、この機会にアレコレ言ってダメージの範囲を広げていく。おそらく実際は修理もしないで浮いたカネは臨時収入としてポケット行きだろう。

 

こんな傷を気にしていたら車がいくらあっても足りない。

 

実際のところは知らないが、レンタカー屋の商売は「車を貸す」ことではなく、こうやって修理費の請求で儲けているのではとすら思っている…(汗)

 

USおじいちゃんは外国人の為、フィリピン人レンタカー屋とドラミおばさん一派とグルになられたら分が悪い

 

私も方も、なんだかんだと理由をつけて、駐車場に停めさせなかったと因縁をつけられて、カオスな事件のメンバーにされる可能性もある

 

だいたい誰ものっていない、一ミリも動かない駐車中の車に突っ込んでおいて、そんなバカな話になるはずがないと思うかもしれないが、ここはフィリピン。自分に都合のいい主張が常識を軽々越えていく

 

現にドラミおばさんは親戚やら家族やらを引き連れて、違法駐車が悪いと主張

 

漫画の敵対グループの登場シーンみたいなそのドラミおばさん一派を激写…それぞれ特殊なスキルを持ってそうだ・・・

 

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この人はいったい何なの…

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US・ドラミ・レンタカー・私

すでに電話して呼んであったレンタカー屋の夫婦は、到着するなり早々、目を$マークにしながら嬉しそうに電卓をたたく…

 

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USおじいちゃんはドラミおばさんをクソババァ呼ばわりしながら、カネはあんたが払えと怒り狂う…(そこまで言わなくても…)

 

こんなに多くの登場人物がいるのに常識と良心、そして謙虚な心をもった人がいないのがとても残念だ…

 

とにかく私は、もちろんUSおじいちゃんの味方!

話の流れを注意深く聞きながら、おじいちゃんの血圧を管理しつつ、話の矛先がおかしな方向に進みはじめたら正論で論破を試みる

 

ひとつ大事なポイントは、電卓のレンタカー屋夫婦としては、宿泊施設とは表面上だけでも仲良くして、次なるお客さんをあわよくば紹介してもらいたいと思っている

 

さらに私としてもドラミおばさんとは近所同士なので、あまり事を荒立てて、闇討ちされては困る。ただこれから数日泊まり続けるUSおじいちゃんとももちろん良好な関係を保ちたい

 

さらにUSおじいちゃんはというと、ドラミおばさんが逃げた場合に、過失がなくても車のダメージの支払いは借り主の責任という契約書にサイン済み

 

それに実は免許を持っているのかアヤシイ感じもしてきた…(たぶん持ってない)

 

ドラミおばさんとしては、レンタカー屋が弾き出すアホみたいな金額は絶対に払いたくないので、違法駐車を武器にこっち側に責任の押し付けながら、レンタカー屋を味方につけたい。なんなら金持ちUSおじいちゃんから、いくらか巻き上げたい

 

こんな感じで、警察や保険会社が一切介入しない中、それぞれの思惑がうごめく素敵な夜のパラワン島の片隅

 

私は同じ外国人として、USおじいちゃんが搾取されるのは本能的に避けたい。しかし外国人と言うだけで何かと不利なこの国では上手く立ち回るのは大変なのだ。

 

そこで、ドラミおばさんの機嫌をとりつつ、レンタカー屋にも今後のお客さんを紹介するという罠と、おじいちゃんにはフィリピンはクレイジーだからとなだめる作戦を考案。

 

名付けて八方美人作戦!!

 

具体的には、ドラミおばさんにはマンゴージュースを与えながら、いかにドラミおばさんが理論的で、かつ美しくて魅力的、そしてその辺のフィリピン人とは一線を画してるかというとんでもない嘘をさりげなく伝えて喜ばす

 

幼稚なゴマすりだが、この類のフィリピン人には効果は高いはずだ

 

一方レンタカー屋には今後の嘘の大量の予約を伝え、電話を待っているだけで、毎日大好きなジョリビーが好きなだけ食えるだけのお金が入ってくることを匂わす。さらにUSおじいちゃんの無免許疑惑も話して、事が大きくなると確認もせずに貸した責任論になりかねないと話をする。

 

実際契約書にはUSおじいちゃんのライセンスに関する項目は無記入(というか絶対免許なんて持っていない) 

 

USおじいちゃんには、会話に入ると話がややこしくなるし、元気で生きててもらわないと困るので、部屋に戻って休んでもらえるようにタイミングを計る。

 

そうこうしながら、それぞれがどうやって落としどころを見つけるか探りながら、落ち着いてきた時に、やっとおじいちゃんを部屋に戻せるタイミングが到来!

 

しかし去り際におじいちゃんがドラミおばさんにまさかの一言を放つ・・・

 

「サンクス。ワシの素敵な夜をぶち壊してくれてね…

 

クソババァ!!」

 

 

 

私「!?

 

ドラミおばさんキェー!!!!

 

 

そんなこんなで、なんとか丸く収めたかった私の努力は夜空の流れ星と化した。

 

というか、そもそも敷地内で起こったことじゃないし、もう穏便に解決することはきっと不可能なので退散…

 

 

結局数日後、レンタカー屋がはじき出したと思われる推定4万ペソ(約8.5万円)の修理代をUSおじいちゃんとドラミおばさんが折半することになったらしいのだが…

 

あんな事故で4万ペソ、そして結局10:0にならないなんて…しかしドラミおばさんとレンタカー屋は何だか怪しい。グルかな…。

 

 

こんなことに関わらなければ超素晴らしいパラワン島

 

ぜひお越しください(汗)

 

おわり!

 

でもUSおじいちゃんの最後の話はこちら

palawan.hatenablog.com

 

palawan-traveling.com