実は今、ヴィラサクラの庭部分を改装中で、そこにある古いかやぶき屋根のあるスペースを壊して新しく屋根をつけて床をタイル貼りにしたりといろいろ工事の真っ最中。
知り合いの知り合いという大工の親方とその助手数人、あと私で作業をしているのだが、こういった工事はまさにフィリピン生活の苦難が反映されるミニフィリピン劇場。
私はもう諦めているし、言っても理解してくれないフィリピン人に小言を言ってもロクなことにならないので敢えて何も言わないが、思うことはたくさんあってストレス満載である。
結局全部フィリピンあるあるになってしまうのだが、防ぎたくても防げないのが空しく感じる。
フィリピンと関わりがあり、フィリピン人気質を知っている人であれば共感してくれると部分は多い思うし、ちょっとストレスのはけ口が必要なので今日はこのブログに愚痴をタラタラ書かせてもらおうと思う。なのでここからはそれでも読みたい人だけ読み進めていただければと思う。
見積り
まずは鉄板の適当な見積もりについて。私の場合はギリギリで予算を組んでいるので予算オーバーで出来ませんというのは困ってしまう。
今回はトータル○万ペソという値段で全部込みでやってもらっていて今のところその部分は上手くいっている。
ちなみによく日当いくらで大工さんを雇ってという話は多いが、それは作業内容によるので毎回そうとは限らない。
フィリピンはこの辺が特殊で例えば電気工事が絡むと電気屋さんの出番で、コンセント1個につきいくら、配線は1mあたりいくらとかになる。
他にも別の作業で溶接が入る場合はもっと分かりづらく、とにかくそれぞれ作業における地域の相場をよく知ることがまず第一。
ちなみに簡単に地域の相場と書いたけど、これを知るのがまず一苦労。
工務店はあるが、そんなところに頼んで下手なところに捕まったら同じ金額で同じ作業が2回出来てしまうので話にならない。なので自分でいろいろ聞いて調べるしかない。これが意外と正解の分からない地道作業で苦痛。
ネットにHPがあってそこに料金が載っている訳でもないのでアナログで頑張るしかない。中には外人の私を見るやいなや目がペソマークになってとんでもない値段をいうバカもいる。
そんなこんなあるのだが、今回はメインの作業は問題ないのだが、いろいろやっていれば追加工事が発生してしまうこともあり、今回はその部分で参っている…。セメントやセメントと混ぜる砂(ファインサンド)がどのくらいいるとかで、聞けばそんなに追加のお金がかからなかったのでついでにお願いしたら、途中で全然材料が足らなくなった。
最初に聞いた量よりもだいぶ多くの追加の材料が必要になって、途中で辞める訳にもいかず、泣く泣く買うしかない。
ちょっと値段を聞いただけで油断してOKした私が悪いのだが、そうはいっても曲りなりにも本業の人の言葉だし、またイチイチアナログ方式で自分で値段を調べるのは面倒この上ない。それにその間は作業は進まない。そもそも本業でないと正確な材料の量なんて分からない。
日本だと「すみません、足りませんでした、もっと材料費が必要です」なんて通用しないが、フィリピンでは通用するのだろう。
一軒家を建てるのだって、2階建ての見積もりのはずが結局1階部分しか完成できず、2階部分が鉄筋むき出しで壁ナシの1階建て住宅に住んでいる人もよく見かける。ちなみにそんな家の屋根は2階の床ということになる…
日本で日本人が日本人を騙すように、フィリピンでもフィリピン人がフィリピン人を騙すことも多いが、中には本当に悪気がなかったというケースもあって、それはそれでタチが悪い…
とにかくそんなことが普通に日々行われているので日本人との感覚の違いはもの凄く大きく、その溝はこっち側が歩み寄って埋めるしかない。
傷だらけ
フィリピン人はモノをよく壊す。つい先日も知り合いから聞いた話では、自宅に呼んだフィリピン人がトイレを流す際のつまみを逆にひねって壊して帰っていったと嘆いていた。
あのつまみをどうして逆方向に無理やりひねるのか意味不明だし、そうやって壊す方が大変だと思うが、こういうことは冗談抜きで本当によく起きる。
ここもペンションハウスなのでフィリピン人が泊まることも多いが、それなりに長期滞在だと必ず何かちょっとしたものが壊れている。
一番多いのはドアノブ関係。レバーの場合は耐久性がないのでフィリピン人にかかると速攻でバキっと死亡。
ノブ式はまだ何とか耐えるが、それでも壊れる頻度は高い。
あとは何故か壁についている電気のスイッチはよく陥没するか割れている。なぜそうなるのか意味不明だ。もしかしたら夜な夜なスイッチに向けて正拳突きでもしているのかもしれない。そうじゃないとあんなに頻繁に壊れるはずがない。
最初に言ったトイレ関係もトイレットペーパーホルダーは直しても直しても破壊。トイレを流すつまみも同様。
なのでもう治すことがバカらしくで仕方がない。
前置きが長くなったが、要するにモノの扱いが雑で乱暴。
今回も新品の屋根などの材料はそのままコンクリートの上にガシャンと置いて、広げる時はガシャガシャ引きづって傷モノにする。
日本なら施主さんが激怒して返品取り換えレベルだが、養生という概念の無いフィリピンではこれが普通。穴さえあかなければ何でもありで、遠くから見て壊れてなければ大丈夫というくらいにしか思っていない。
いや、むしろ作業するから多少の傷は当然という感覚なのかもしれない。
汚す
現場を綺麗に保つために掃除をしながら作業をするということが絶対に出来ないのがフィリピン人。
これは今回に限らず、いままで全部の業者、大工さん、電気屋さん、全てそうだった。
作業中に出たゴミだけに関わらず、自分の工具もt使ったらポイポイ適当に置いているので、次に使う時にイチイチ探して時間がかかる。
効率性と計画性がないのがその辺にも表れる。。
とにかく最終的に依頼された工事が何となく出来上がっていれば過程はどうでもよし。
さらに作業によって関係ない所が汚れても一切関係なし。
昔聞いた話だが、フィリピンの墓地で新しくお墓を作るのにコンクリートを隣の関係ない人が眠る墓石の上でセメントと砂を練って、最終的にそのまま帰っていったという話もある。
他人の墓石の上でセメントを混ぜるのもアゴが外れそうになるが、そのまま掃除せずに帰って行くのはもう衝撃過ぎて言葉も出ない。
もちろん時間が経てばコンクリートは墓石の上で固まってしまい取れなくなる。
今回はそれよりはマシだが状況は同じで、駐車スペースのコンクリートの上でコンクリートを作ってそのまま放置。
作業をお願いした場所はキレイに出来ても、脇の駐車スペースをみれば最悪。
もちろん作業が終わったら掃除や後片付けをお願いするがこれまたちゃんと掃除が出来ない。
結局みんなが帰った後にせっせと私がやることになるし、なんなら彼らの掃除は逆に汚れを広げている感じすらするので、もう今は逆にさっさと帰ってもらって自分で掃除する。
最終的にその方が被害が少ないし、手間も最小限で済む。
こんな風に文句を言い始めたら本当にキリがない。
この辺の配慮のなさがフィリピンの限界なのか、それとも逆に私を含む日本人の感覚の方が異常なのかもしれないとさえ思う時もある。
それでも日本での生活が長いと頭の中にある日本の常識を完全に取り払うことは出来ず、結果的に歯がゆい気持ちになることは多い。
え?なんで?どうして?という瞬間の連続。
もしかしたら見て見ぬフリ、もしくは見ないようにするのが一番いいのかもしれない。
しかし今回は作業自体は今のところ良い。というもの大工の親方が本人なりに自分の仕事にこだわりがあるのが見受けられるからである。
それでも実際には全然合格点には達しないが、これまでと比べるとだいぶマシという感じでそれだけでも救い。
私は以前の仕事柄、電動工具を使えたり現場作業については知っているのでド素人ではないが、ある狭い範囲だけなので基礎を含む建築全体という部分は知らない。
もっと知識が広く、さらに全てオールマイティに作業が出来れば、時間がかかっても本音では自分で全部やりたい。そっちの方が丁寧だし信用出来る。
なのでそれが出来ないのがまた歯がゆい。。
それでもフィリピンで生活していくにつれて結局自分でやるのが一番納得できるということで、自分で水道管を直したり、壁を作ったり、バイクを直したりと工夫しながらそれなりに出来ることが自然と増えていった。
ただ本当はそんなこと出来なくてもちゃんと仕事としてこなしてくれるプロがこの辺にいればいいのだが、それが簡単に見つからないのが問題
まだこれから電気の配線とかいろいろ残っているけど、またなんちゃって電気屋さんと絡むのが億劫だ…
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