フィリピン最後の楽園パラワン島 日常編

日本と全然違う!そんなパラワン島での暮らし / 2017年~現在

【なぜ?】マニラ空港で110日間過ごしたエストニア人 / フィリピン

 

今回の主人公はこの方

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Roman Trofimov さん(エストニア人・36歳・男性)

このロマンさん、なんと3月半ばから始まったフィリピンのロックダウンの影響で110日間もマニラ空港ターミナルで過ごすという地獄を味わった観光客として今話題になっている。

 

いきさつ

簡単に経緯を説明するとこんな感じ

3月20日にエアアジアという航空会社でバンコクからマニラ空港へ到着。その後すぐに国内線へ乗り換えてセブへ向かう予定だったが、3月16日からのロックダウン(ECQ)によりフィリピンへの入国を拒否されてしまう。当時、外国人の入国が許されたのは外交官などの一部の人達のみで、観光客の入国が認められなくなった直後。入国も出来ない、つまり空港から出られず、また母国エストニア、バンコクを含む他国への移動も空港の閉鎖の為に実現せず、持っていた帰国航空券も全てキャンセル、行き場を失ってしまったのが今回の地獄の始まり。

 

3月20日と言えばロックダウン、空港閉鎖、ECQの開始直後とあって、混乱の真っただ中。なぜそんな時にフィリピンに来たのだろうか。

 

夢の東南アジアの旅

エストニアの報道によると、どうやらこのロマンさん、自身の夢である東南アジア一週の旅を実現すべく予定を強行したらしい。

 

そんなドリームトリップを強行したロマンさん、3月20日にマニラ空港に到着した時に、パスポートも取り上げられてしまう。そして関係者からフィリピンのロックダウン、ECQの解除、空港と国際線の再開まではどうすることも出来ないと通告される事態となった。

 

空港での生活開始

行き場を失ったロマンさんの選択肢は空港で飛行機の再開を待つのみ。そして到着したマニラ空港ターミナル3での生活を開始。その一週間後にターミナル3は閉鎖されることになり、ターミナル1へ移動、そして7月7日の飛行機に乗るまでそこで生活。

 

ロマンさん曰く、空港ではエアアジアから食事が1日2回出され、シャワーは空港内の公共トイレを使用し、待合いのイスやフロアで寝ていたらしい。

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これ

フィリピンでの報道では困った外国人をエアアジアがサポートという感じになっているが、ロマンさん自身の話とは若干温度差がある…

 

まず食事について。最初は1日3回だったらしいが、いつの日か在庫切れという理由で朝食(パンと水)は無くなり、1日2回に。しかもその食事は毎回白米と肉だったらしい。

 

元々ベジタリアンのロマンさんは関係者に朝食の再開を懇願したが叶わず…。彼の言葉を使うとそれについて言い争った感じのニュアンスも…ケンカしたのかな…

 

とにかく毎日、白米と肉のヘビーローテーション。ただ食べないと死んでしまうし、フィリピンという国自体、普通の生活でもベジタリアンには最悪な環境なので他に選択肢はなし。

 

空港内で営業していたのはジョリビーだけだと証言していたので、もしかしたらこれのオンパレードだったのかもしれない…

 

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チキンジョイとライス…

 

エストニアの対応

パスポートもなぜか没収され、ターミナル生活のギネス記録に強制的に挑戦させられることになったロマンさんだが、母国エストニア領事館へ助けを求めた。ただ彼曰く、その願いは実現しなかったらしい。

 

エストニア側の報道によると、

3月20日は既にフィリピンが緊急事態を宣言しており、外務省も注意を促していた。

 

確かにいくらドリームトリップとは言え、あのタイミングでフィリピンへ来るのはかなりのリスク。きっと何か問題が起こってもまさか110日間も空港から出られない事態になるとまでは思わなかったのだろう。

 

またエストニア側が言うには、

彼を本国に戻れるように飛行機をアレンジしたが、本人からその費用が原因で拒否された。

 

一体提示額がいくらなのか分からないが、とにかく国としては放置していた訳ではないということを主張している。

 

 

SNS

事情はどうあれ、空港で110日間。ロマンさんは栄養不足や体の不調を抱え、どうしようもなく、SNSを使って世間に自分の状況を発信し、助けを求めることに。

 

これが今回、たくさんの人の目に触れたということになる。最終的に航空会社とエストニアが協力し、7月7日に飛行機に乗って出発、7月8日にはエストニアに帰国している予定をなっている。

 

まとめ

110日間もあの空港で寝泊まりするのは素直に同情するけど、実際の本人の行動・フィリピンの対応と事情・エストニアの対応と事情という各方面から見ると、自己責任と一蹴されてもおかしくない出来事…

 

ただ万が一本人がフィリピンの事情を知らないまま飛行機に乗っていたとしたら微妙だ…

 

とにかく結果的に本国へ帰れたので、いつの日かロマンさんにとって懐かしい思い出の一つになるとちょっとは救われるだろう。

 

またフィリピンへ来るのかな…

 

 

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